セキュリティ監視とは?テレワーク時代に求められる監視の必要性

セキュリティ監視とは?テレワーク時代に求められる監視の必要性

はじめに

昨今、毎日のようにサイバー攻撃による不正アクセスや情報漏えいが報じられています。そうした被害に遭うと、企業として損失を被るだけでなく、多くの人の生活に影響をおよぼす可能性があります。そうした脅威への対策として注目されているのが、「セキュリティ監視」です。

ここでは「セキュリティ監視」の概要やメリット、必要性に加え、近年普及してきたテレワークのためにも有益な「監視ツール」や「監視サービス」導入の利点についても解説していきます。

 

セキュリティ監視とは、企業の情報資産を守る仕組み

「セキュリティ監視」とは、企業の情報資産を保護するため、サーバーやネットワーク、端末を常に監視し、セキュリティ上の問題を未然に防ぐサービスのことです。

IT化が進み、企業が扱うシステムには重要な情報が多数含まれています。自社の取引情報や社員の情報、取引先やクライアントの個人情報などがその情報にあたります。こうした情報が奪われたり、利用不可能な状態になったりしてしまうと、業務に影響が出るだけでなく、社会的な信用を失うことにもなりかねません。

セキュリティ監視は、そうした被害を未然に防ぐためのサービスです。例えば、許可されていない端末からサーバーに対して攻撃性のあるアクセスがあった場合、不審なアクセスを検知してアラートを鳴らし、専門のエンジニアが対応します。

常にサーバーやネットワークを監視し、有事の際の対応や、対応後の脅威分析や情報収集まで行い、企業の情報資産を守る仕組み。これこそがセキュリティ監視です。

 

テレワーク時代の到来。監視ツールの導入に注目

昨今のテレワークの普及に伴い、セキュリティをはじめ監視ツールの導入が重要視されています。テレワークには利点もありますが、社員が各自の自宅で作業しているため、勤怠や作業の進捗を把握するのが難しいという懸念点も指摘されています。過度な監視については、社員のストレスや生産性の低下といった点が問題視されてはいますが、テレワークに伴う懸案事項を解決するツールとして、監視ツールが注目されています。

監視ツールの導入により、作業の進捗や勤怠の管理がしやすくなるほか、セキュリティの観点でも監視ツールの導入にはメリットがあります。テレワークの際には、個人が所有しているPCを利用して業務にあたる場合もあるでしょう。また、ネットワークはどうしても個人宅のものを利用せざるを得ないこともあります。オフィスでの業務と異なり、管理者がセキュリティを管理しにくいのがテレワークのデメリットです。

監視ツールを導入あすることで、PCからのアクセスを監視して不審なサイトや危険なサイトへのアクセスを制限し、フィッシング詐欺や不審なプログラムのインストールといった被害を防ぐことができます。社員のヒューマンエラーによる情報漏えいや、巧妙なサイバー攻撃に対抗する手段としても、監視ツールの導入が重要視されているのです。

 

コストがかかるセキュリティ対策。サイバー攻撃やマルウェアから企業を守るために

サーバーやネットワークのセキュリティに関しては、以前はシステムの管理・運用者やネットワークの管理者によって対応されていました。サイバー攻撃が巧妙化するにつれて、専門的なセキュリティエンジニアでなければ対応が難しくなりつつあります。

しかし、一企業で専門的なスキルを持ったエンジニアを育てて万全なセキュリティを確立するには、膨大なコストがかかります。企業としては、コストは抑えながらも強固なセキュリティを実現したいところです。そのため近年では、セキュリティサービスを提供する企業も、利用する企業も増えてきています。

たとえば、侵害調査や脆弱性診断、SOCといったサービスがそれにあたります。「侵害調査」は、サイバー攻撃の被害やマルウェア感染といった挙動が確認された場合に調査を行い、原因の解明や改修サポートを行うサービスです。「脆弱性診断」は、システムやアプリに脆弱性(セキュリティ上危険な箇所)がないかを診断するサービスです。「SOC」とは、「Security Operation Center」の略称で、24時間365日の体制でセキュリティ監視を行う組織を指します。

 

セキュリティ監視・監視ツール導入のメリット

それでは、セキュリティ監視、および監視ツールを導入するメリットについて改めて解説していきます。

 

メリット①不審なプログラムやサイバー攻撃による情報漏洩を防止

一つ目のメリットは、情報漏えいの防止です。企業の扱う情報資産の中には、外部への漏えいが望ましくないものが数多く含まれています。企業の情報漏えいの典型例は、メールの宛先間違いといったヒューマンエラーに基づくものですが、近年では情報を盗み出して暗号化し、外部への公開を脅迫する「ランサムウェア」による攻撃等も多発しています。個人が気を付けるだけでは、情報漏えいを避けることが難しくなりつつあるのです。

セキュリティ監視や監視ツールの導入により、不審なプログラムのインストールや、攻撃性の高いアクセスを検知し、防止することが期待できます。また、監視ツールの機能の一つに「キーログ」というものがあります。キーボードの操作履歴を保存する機能です。機密情報の入力履歴等を保存することで、社員による情報漏えいを防止する効果があります。

 

メリット②専門家でなければ難しい、巧妙化するサイバー攻撃への対応

ITの発展に伴って、サイバー攻撃も進化し、巧妙化していきます。不正アクセスの手法の高度化や新しいマルウェアの流行など、日々新しいサイバー攻撃が発見されている時代です。そうした巧妙なサイバー攻撃に一企業が対応するのは、そう簡単なことではありません。システムの運用者や管理者が、高度な最新のサイバー攻撃のすべてに対応することは困難です。

セキュリティ監視のメリットは、サイバー攻撃を検知し、対応するだけでなく、攻撃の調査・分析まで行うことで、最新のサイバー攻撃に対応することができる、という点にあります。セキュリティの専門家による24時間の監視と対応。これによって、巧妙化するサイバー攻撃への対処が期待できるのです。

 

メリット③サービスのアウトソースと監視による業務効率化

セキュリティ監視については、サービスのアウトソースにより自社でセキュリティ監視を行うコストを下げることができ、システム運用担当やネットワーク管理者の負担を軽減することができます。セキュリティ関係の業務を専門家に委ねることができるため、業務効率化につながります。

また、監視ツールの導入にも、業務効率化というメリットがあります。リアルタイムに社員の業務内容を把握することもできるため、情報の共有も簡単にできます。また、業務外の作業をしている社員がいた場合や、なんらかの問題があった場合にも素早く把握できるため、より業務の生産性向上が期待できます。

 

メリット④テレワークが普及している昨今、多様な働き方に対応できる

監視ツールの導入によって、多様な働き方にさらに柔軟に対応できるようになります。昨今のコロナ禍によってテレワークが普及したことで、テレワークをはじめとした多様な働き方が注目を集めています。

しかし、監視ツール等が導入されていない端末での仕事や、個人が契約しているネットワークを利用した業務には、企業としてはセキュリティ上看過できない懸念点も存在します。監視ツールを導入することで、そうしたセキュリティ上の懸念点が解消され、業務の生産性も確保されることが期待できます。セキュリティ上問題がなく、業務の生産性も保たれるのであれば、テレワークやワーケーションといった多様な働き方がより許容されるようにもなります。

 

企業を守り、業務効率を高めるためにセキュリティ監視・監視ツールは必要

こうしたメリットを考慮すると、セキュリティ監視や監視ツールの導入は必要であると言えるでしょう。巧妙化するサイバー攻撃や多様な働き方に対応するためには、監視が有効であることはお分かりいただけたかと思います。

しかし、セキュリティ監視にはコストもかかり、監視ツールの導入には社員のストレスなど懸念点も存在します。導入するサービスやツール、監視対象などについては社内で検討を重ね、慎重な決定を下すことをおすすめします。

 

おわりに

ここでは、セキュリティ監視の必要性について解説してきました。昨今の情勢を考慮すると、セキュリティ監視の必要性は高まっているでしょう。巧妙化するサイバー攻撃という脅威に対して、企業の情報資産はセキュリティ的に強固であると言い難い場合も多々あるかと思います。昨今、セキュリティ監視、および侵害調査やSOCをはじめとするセキュリティサービスはますます重要視されており、当社でもお売りの調査から継続的なセキュリティ監視サービスを提供しております。自社にあったサービスの導入を検討ください。

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